Ref: 青空文庫
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釣りの法悦境
法悦境(ほうえつきょう)
磯釣り(いそつり)
岩の露頭(ろとう)から海への釣りです。
湖沼(こしょう)
除く(のぞく)
取ってなくする
不良品を除く
快い(こころよい)
竿(さお)
鄙びる(ひなびる):田舎という感じがある
歩行(ほこう):歩いて行くこと
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疲労の生理
活動の後(あと)には疲労の来るのは当然である。例を筋肉活動にとれば、
筋肉が活動する時は、筋肉内で物が消費される。それは主(しゅ)として葡萄糖である。
葡萄糖は筋肉内で燃焼して、水と炭酸瓦斯とになり、その燃焼によって生ずる(しょうずる)勢力(せいりょく)が即ち(すなわち)筋肉の活動力となるのである。勿論(もちろん)
葡萄糖が不足すれば、脂肪や蛋白質(たんぱくしつ)勢力源となることもある。
筋肉そのものは活動する時に、自身消耗(しょうもう)することは極力(きょくりょく)
避けているが、然し(しかし)幾分(いくぶん)かは消耗がある。
飛行機の発動機はガソリンを消費して活動するのであるが、それが活動する時には、
発動機そのものも幾分磨滅(まめつ)する。筋肉は発動機でガソリンは葡萄糖に
該当(がいとう)する。
筋肉の活動する時葡萄糖が燃えて生ずる水や炭酸瓦斯は、筋肉活動には邪魔になる
ものであるから、直ちに(ただちに)血液によって運び去られる。
又筋肉そのものの老廃物も同様である。
全て筋肉活動の結果、筋肉内にできて、筋肉活動の邪魔になるものを、一般に疲労素と
総称する。この疲労素はできるに従って血流で運び去られるのであるが、一(いつ)小部分
は筋肉内に残るので、あまり続けて筋肉が活動すると、筋肉に疲労素が蓄積(ちくせき)
して、筋肉の働きは鈍く(にぶく)なってくる。筋肉をしばらく休息(きゅうそく)させると、疲労素は運び去られて、筋肉は快復するのである。
生ずる(しょうずる):產生
勢力(せいりょく):ここでは「エネルギー」のこと
即ち(すなわち):亦即
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